【就活マニア公式】総合不動産デベロッパー「東急不動産株式会社」歴史からひも解く徹底企業分析！

この記事では、新卒就活のため各業界の業界分析・企業分析をより解像度が高い情報を紹介します。就職活動に欠かせない業界動向・企業動向を理解し、自分の就職活動をより快適・効率的にするための一助としてご活用いただければ幸いです。

【東急不動産株式会社の全貌を知る】歴史から徹底深掘り！

総合不動産デベロッパーとして長い歴史を持つ東急不動産株式会社。就活生の皆さんは、この企業についてどのような印象を持っていますか？

東急不動産は、東急グループの中核企業の一つとして、日本の不動産業界で重要な位置を占めています。

その事業領域は、都市開発事業、住宅事業、管理事業、仲介事業、ウェルネス事業、ハンズ事業、次世代・関連事業など多岐にわたります。

就活生の皆さんが東急不動産について考える際、以下のような疑問や悩みがあるかもしれません。

本記事では、これらの疑問を解消するために、東急不動産の全貌を徹底的に解説します。

この記事を読むことで得られること

これらを理解することで、東急不動産の魅力と強み、そしてあなたが目指すべきキャリアパスが明確になるでしょう。

創業の歴史

1918年・目黒蒲田電鉄の設立

東急不動産の歴史は、1918年に設立された目黒蒲田電鉄（現在の東急電鉄の前身）にまでさかのぼります。

当時、私鉄各社は沿線開発を進めており、不動産事業は鉄道事業と密接に結びついていました。

1953年・東京急行電鉄不動産部の設立

第二次世界大戦後、日本の復興が進む中、1953年に東京急行電鉄（現在の東急電鉄）の不動産部が設立されました。

これが東急不動産の直接の起源となります。

1956年・東急不動産株式会社の設立

1956年10月1日、東京急行電鉄から分離独立する形で、東急不動産株式会社が設立されました。

これにより、不動産専門の事業会社としての歩みが始まりました。

設立当初は、主に東急電鉄の沿線開発を担当していましたが、次第に独自の事業展開を始めていきます。

1960年代～70年代・事業拡大期

1960年代から70年代にかけて、日本の高度経済成長期に合わせて、東急不動産も急速に事業を拡大していきます。

1961年には、分譲マンション事業に参入。1970年には、リゾート事業に本格進出し、「東急リゾート」ブランドを確立しました。

また、1976年には、ホームセンター事業「東急ハンズ」をスタートさせ、不動産業の枠を超えた事業展開を開始しました。

1980年代～90年代・バブル期とその後の対応

1980年代後半のバブル経済期には、他の不動産会社同様、東急不動産も積極的な投資を行いました。

しかし、1990年代初頭のバブル崩壊後は、経営の立て直しに苦心することになります。

この時期、東急不動産は事業の選択と集中を進め、財務体質の強化を図りました。

特に、賃貸住宅事業や不動産管理事業など、安定的な収益が見込める分野に注力しました。

2000年代以降・新たな成長戦略

2000年代に入ると、東急不動産は新たな成長戦略を打ち出します。

都市再開発事業への積極的な参画や、不動産ファンド事業への進出など、事業領域を拡大していきました。

2013年には、東急不動産ホールディングスが設立され、東急不動産、東急リバブル、東急コミュニティーの3社が経営統合しました。

これにより、グループとしての総合力を高め、より幅広い不動産サービスを提供できる体制を整えました。

企業理念/求める人物像

企業理念

東急不動産の企業理念は「Value Frontier～価値を創造し続ける企業グループへ」です。この理念には以下のような意味が込められています：

「価値を創造し続ける企業グループへ」

1, 「顧客価値の創造」: 常に顧客の視点に立ち、新しい価値を提供し続ける。
2, 「社会価値の創造」: 事業を通じて社会課題の解決に貢献し、持続可能な社会の実現を目指す。
3, 「グループ価値の創造」: グループの総合力を活かし、シナジーを生み出すことで、新たな価値を創造する。

「挑戦するDNA」
常に frontier（最前線）に立ち、新しい価値の創造に挑戦し続ける、創業時の理想のまちづくりをめざして先駆的に取り組んだ田園調布の開発以来、受け継がれる進取の精神の事。

「社会との約束」

企業価値はステークホルダーの満足度の総和と捉え、各ステークホルダーに向けた具体的な価値提供を重視します。
お客様や従業員、パートナー、地域社会と共生し、持続可能な成長を目指し、未来世代に希望ある社会と豊かな環境を繋げることを目標とする。

この理念は、東急不動産が単なる不動産会社ではなく、社会全体の発展に寄与する「価値創造企業」であることを示しています。

求める人物像

東急不動産が求める人材像は、以下のようなものです。

「人と向き合う。街に寄り添う。」

街づくりを行う上で、信念を持って働き自然と周囲の人を巻き込んでいけるような人材が求められています。

「街は生きている」

ディベロッパーとして街の開発を行うだけではなく、実際に生活を送る顧客に寄り添い、先を見通して物事を考えられる人材が必要とされます。

「人を見つめる。広く、深く。」

様々な用途で街を利用する全ての人に向けて魅力的な街づくりを目指す東急不動産では、1つの物事に対して複数の角度から考えを巡らせることで、物事の表面だけでなく根本にある課題などを発見できる人材が求められています。

「自由な未来を、躍動的な感性で。」

活躍している社員は主体性やチャレンジ精神などを持っています。

そのため、自分から周囲に積極的に働きかけたり、新しいことに恐れず挑戦できるような人材が求められています。

これらの人物像は、就活生が自己PRやエントリーシートを作成する際の重要なポイントとなります。

自身の経験や資質を、これらの求める人物像に結びつけて表現することが効果的でしょう。

事業内容

東急不動産の事業は多岐にわたりますが、主に以下の7つの部門に分類されます。

1. 都市事業

オフィスビルや商業施設、複合施設などの開発・運営を行っています。

代表的な物件として、渋谷ヒカリエや、渋谷ストリームなどがあります。

また、不動産ファンドの運用やREIT事業なども手がけています。

2. 住宅事業

マンションやタウンハウス、戸建住宅など、多様な住宅の開発・分譲を行っています。

「BRANZ（ブランズ）」ブランドで高級マンションを展開しているほか、「ノイエ」ブランドで戸建住宅も提供しています。

3. 管理事業

マンションやオフィスビル、商業施設などの管理業務を行っています。

東急コミュニティーを中心に、建物の維持管理から運営管理まで、幅広いサービスを提供しています。

4. 仲介事業

不動産の売買仲介や賃貸仲介を行っています。東急リバブルを中心に、個人向けから法人向けまで、幅広い不動産仲介サービスを展開しています。

5. ウェルネス事業

リゾート施設やフィットネスクラブの運営、シニア住宅の開発・運営などを行っています。

「東急ハーヴェストクラブ」や「東急スポーツオアシス」などのブランドで事業を展開しています。

6. ハンズ事業

「東急ハンズ」ブランドでホームセンター事業を展開しています。

DIY用品や生活雑貨など、幅広い商品を取り扱っており、独自の商品開発にも力を入れています。

7. 次世代・関連事業

インドネシアなどでの海外事業や、再生可能エネルギー事業、シェアオフィス事業「Business-Airport」の運営など、新しい分野への挑戦を続けています。

これらの事業を通じて、東急不動産は総合的な不動産サービスを提供し、顧客のライフスタイルやビジネスシーンに合わせた価値創造を目指しています。

東急不動産の強み

1. 東急グループとのシナジー

東急不動産の最大の強みの一つは、東急グループの一員であることです。

東急電鉄を中心とした交通ネットワークと連携し、沿線開発や街づくりを総合的に行うことができます。

これにより、単なる不動産開発にとどまらない、交通や生活サービスを含めた総合的な価値提供が可能となっています。

2. 多角的な事業展開

不動産開発から、管理、仲介、リテール（東急ハンズ）、ウェルネスまで、幅広い事業を展開していることも東急不動産の強みです。

これにより、顧客のライフステージやニーズの変化に応じて、様々なサービスを提供することができます。また、各事業間でのシナジー効果も期待できます。

3. 都市再開発の実績

特に渋谷エリアでの再開発プロジェクトで多くの実績を持っています。

渋谷ヒカリエや渋谷ストリームなど、都市の価値を高める大規模プロジェクトを成功させてきました。

この経験とノウハウは、今後の都市開発事業においても大きな強みとなるでしょう。

4. ライフスタイル提案力

東急不動産は、単に住宅や施設を提供するだけでなく、そこでの暮らし方や過ごし方まで含めた「ライフスタイル」を提案する力を持っています。

例えば、シェアオフィス事業「Business-Airport」は、新しい働き方に対応したサービスとして注目を集めています。

5. サステナビリティへの取り組み

環境問題や社会課題への取り組みも東急不動産の強みの一つです。

再生可能エネルギー事業への参入や、環境に配慮した建築物の開発など、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを積極的に行っています。

これは、今後ますます重要性を増すESG投資の観点からも、同社の競争力を高める要因となっています。

6. イノベーション創出への取り組み

東急不動産は、不動産テクノロジー（プロパティテック）分野にも積極的に投資しています。

スタートアップ企業との協業や、自社でのデジタル技術の活用を通じて、新しい不動産サービスの創出に取り組んでいます。

例えば、VR技術を使用した物件紹介や、AIを活用した不動産価格予測システムの開発などを行っています。

7. 顧客志向のサービス展開

東急不動産は、顧客のニーズに寄り添ったサービス展開を重視しています。

例えば、マンション事業では、入居後のアフターサービスに力を入れており、長期的な顧客満足度の向上に努めています。

また、東急ハンズでは、DIYワークショップの開催など、単なる物販にとどまらない体験型のサービスを提供しています。

東急不動産の今後

1. 渋谷駅周辺再開発プロジェクトの推進

東急不動産は、渋谷駅周辺の大規模再開発プロジェクトを継続して推進しています。

2027年までに複数の大型複合施設の開発が計画されており、これらのプロジェクトを通じて、渋谷エリアの価値をさらに高めていくことが期待されています。

この再開発は、単なる建物の建設にとどまらず、新しい文化や産業の創出、国際競争力の強化など、多面的な効果を目指しています。

今後も、この再開発プロジェクトが東急不動産の成長の大きな柱となるでしょう。

2. サステナブル経営の深化

東急不動産は、サステナビリティを経営の中核に据え、より一層の取り組み強化を図っています。

具体的には、以下のような施策を推進しています

• 2050年までにCO2排出量実質ゼロを目指す長期ビジョンの策定
• 再生可能エネルギー事業の拡大（太陽光発電所の開発など）
• 環境認証取得物件の増加（LEED、CASBEE等）
• 木造・木質建築の推進による持続可能な森林経営への貢献
• ダイバーシティ＆インクルージョンの推進

これらの取り組みは、社会的責任を果たすだけでなく、企業価値の向上にも繋がると考えられています。

今後も、サステナブル経営を深化させることで、競争力の強化を図っていくでしょう。

3. デジタルトランスフォーメーション（DX）の加速

不動産業界全体でDXが進む中、東急不動産も積極的にデジタル技術を活用した事業変革に取り組んでいます。

今後、以下のような分野でのDX推進が期待されます

• AIやIoTを活用したスマートビルディングの開発
• ビッグデータ分析による不動産市場予測の高度化
• ブロックチェーン技術を利用した不動産取引の効率化
• VR/AR技術を用いた物件紹介の拡充
• ロボティクスを活用した建物管理の自動化

これらの取り組みにより、業務効率の向上だけでなく、新たな顧客体験の創出や、データ駆動型の経営判断の実現が期待されます。

4. ライフスタイルの変化への対応

コロナ禍を経て、人々の生活様式や働き方が大きく変化しています。

東急不動産は、このような変化に対応した新しい不動産サービスの開発に注力しています。

例えば：

• テレワーク対応型の住宅設計
• 郊外型のサテライトオフィスの展開
• 健康・ウェルネスを重視した施設開発
• eコマースとリアル店舗を融合させた新しい商業施設の概念
• シェアリングエコノミーに対応した新サービスの開発

これらの取り組みを通じて、新しい生活様式に適応した価値提供を目指しています。

5. グローバル展開の拡大

東急不動産は、アジアを中心とした海外事業の拡大を進めています。

特に、インドネシアやベトナムなどの新興国市場に注目し、現地企業とのパートナーシップを通じて、住宅開発や商業施設開発を推進しています。

今後は、これらの国々での事業基盤を強化するとともに、新たな市場への進出も検討していくでしょう。

グローバル展開を通じて、成長市場での事業機会の獲得と、国内事業で培ったノウハウの活用を図っていくと考えられます。

6. ウェルネス事業の強化

高齢化社会の進展や健康志向の高まりを背景に、東急不動産はウェルネス事業の強化を図っています。

具体的には以下のような取り組みが期待されます

• シニア向け住宅・施設の開発拡大
• 医療・介護サービスと連携した複合施設の開発
• フィットネスクラブ事業のさらなる展開
• ワーケーション施設の開発（リゾート地での長期滞在型オフィス）
• 心身の健康を重視したオフィス空間の提案

これらの取り組みを通じて、人々の健康で豊かな生活を支援する総合的なウェルネスサービスの提供を目指しています。

7. オープンイノベーションの推進

東急不動産は、自社の経営資源だけでなく、外部のアイデアや技術を積極的に取り入れるオープンイノベーションを推進しています。

具体的には以下のような取り組みが行われています：

• スタートアップ企業とのコラボレーション
• 大学や研究機関との共同研究
• 他業種企業とのアライアンス
• 社内ベンチャー制度の充実

これらの取り組みを通じて、不動産業の枠を超えた新しい価値の創造を目指しています。今後も、このようなオープンイノベーションの取り組みを加速させ、新規事業の創出や既存事業の革新を図っていくでしょう。

まとめ

東急不動産株式会社は、100年以上の歴史を持つ東急グループの中核企業として、日本の不動産業界で重要な位置を占めています。

都市開発事業、住宅事業、管理事業、仲介事業、ウェルネス事業、ハンズ事業、次世代・関連事業など、多岐にわたる事業を展開し、総合的な不動産サービスを提供しています。

「Value Frontier～価値を創造し続ける企業グループへ」という企業理念のもと、顧客価値、社会価値、グループ価値の創造に挑戦し続けています。

東急不動産の強みは、以下のように整理できます：

1, 東急グループとのシナジー
2, 多角的な事業展開
3, 都市再開発の実績
4, ライフスタイル提案力
5, サステナビリティへの取り組み
6, イノベーション創出への取り組み
7, 顧客志向のサービス展開

今後の展望としては、以下のような取り組みが期待されます：

1, 渋谷駅周辺再開発プロジェクトの推進
2, サステナブル経営の深化
3, デジタルトランスフォーメーション（DX）の加速
4, ライフスタイルの変化への対応
5, グローバル展開の拡大
6, ウェルネス事業の強化
7, オープンイノベーションの推進

就活生の皆さんにとって、東急不動産は「チャレンジ精神」と「創造性」を持つ人材が活躍できる舞台となるでしょう。

不動産業は、人々の生活や企業活動の基盤を支える重要な産業です。特に近年は、テクノロジーの進化や社会課題の複雑化により、従来の不動産開発の枠を超えた新しい価値創造が求められています。

東急不動産は、このような時代の変化に対応し、不動産業の未来を切り開いていく先進的な企業です。多様な事業領域と豊富な経験を持つ同社で働くことは、幅広い視野と専門性を身につける絶好の機会となるでしょう。

また、渋谷を中心とした大規模再開発プロジェクトや、海外事業の展開など、スケールの大きな仕事に携わる機会も多くあります。これらのプロジェクトを通じて、街づくりや国際ビジネスの最前線で経験を積むことができます。

東急不動産が求める人物像は、チャレンジ精神を持ち、顧客志向が強く、多様性を受け入れ、高い倫理観と創造性を備えた人材です。自身の経験や志望動機を、これらの要素に結びつけて表現することが、エントリーシートや面接で効果的なアピールになるでしょう。

最後に、不動産業界は今後も大きな変革が予想されます。テクノロジーの進化、環境問題への対応、働き方の変化、そしてグローバル化の進展など、様々な要因が業界に影響を与えています。このような変化の中で、東急不動産は常に先進的な取り組みを行い、業界をリードし続けています。

変化を恐れず、新しいことにチャレンジする姿勢を持ち、同時に長期的な視点で物事を考えられる方にとって、東急不動産は自身の能力を最大限に発揮できる環境が整っています。

ぜひ、この分析を参考に、東急不動産という選択肢を深く検討してみてください。そして、不動産業界の未来を創造する一員として、自身のキャリアを築いていく可能性を探ってみてはいかがでしょうか。東急不動産での経験は、きっとあなたの人生に大きな価値をもたらすはずです。